衆議院解散は為替にどう影響するのか

円安・円高が動く仕組み

衆議院解散や総選挙の報道が出ると、株価だけでなく為替相場も動くことがあります。ニュースでは「解散観測で円安」「政治イベントを受けて為替が反応」といった表現が使われますが、その仕組みは必ずしも分かりやすくありません。

為替は、単に政治イベントが起きたから動くのではなく、その先に何が起きると市場が予想するかによって動きます。解散報道が為替に影響するのは、投資家が「選挙後の日本の政治・経済運営」を織り込もうとするためです。

まず、解散によって現政権が続くと見込まれる場合、市場は政策の大きな転換が起きにくいと判断します。これは「政治的な安定」として受け止められやすく、リスク回避姿勢が弱まります。その結果、より高い利回りを求めて海外資産に資金が向かい、円が売られる形で円安が進むことがあります。

また、日本では長年にわたり低金利政策が続いています。選挙後もこの金融環境が大きく変わらないと予想されると、日米などとの金利差を背景に、円は売られやすくなります。解散報道そのものよりも、金融政策が維持されるという期待が為替を動かす要因になるのです。

一方で、解散や選挙が政治的不安定さを強めると見られた場合には、円高方向に動くこともあります。世界的に見ると、円は「安全資産」として扱われることがあり、不安が高まる局面では円が買われるケースもあります。
つまり、解散=必ず円安という単純な関係ではありません。

為替の動きを理解する上で重要なのは、
・解散後の政権がどのような政策運営を行うと見られているか
・金融政策や財政政策が変わる可能性はあるのか
・世界経済や他国の金利動向と比べて日本はどう見られているか
といった点です。

衆議院解散は、為替にとって一つの材料にすぎません。為替相場は、政治、金融、経済、国際情勢といった複数の要素が重なって動きます。
政治ニュースで為替が動いたときは、「解散そのもの」ではなく、市場が何を予想し、どこに不安や期待を感じているのかを読み取ることが大切です。

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